モロッコってどんな国?魅惑の国の文化や特徴をご紹介!
「広大なサハラ砂漠でラクダに乗ってみたい」
「モロッコの青い町で映える写真を撮りたい」
TVやSNSを見てモロッコに憧れを持っている方も多いでしょう。しかし実際のところ
「モロッコってどこにあるの?」
「日本から行くとなると結構遠いし、そもそもアフリカ大陸とは無縁だった」
という方が多いのも事実です。
アフリカだけでなくヨーロッパやアラブの文化が入り乱れ「魅惑の国」ともいわれるモロッコ。
2023年に日本でも展覧会が開かれた画家のアンリ・マティスは、モロッコのタイルや織物に心を奪われました。モロッコにインスピレーションを受け多くの作品を残しています。
2020年にはディオールがモロッコでコレクションショーを発表して話題になりました。
モロッコといえば、クリスチャン・ディオールの後継者イヴ・サンローランが愛した国でもあります。
この記事では、多くのアーティストを魅了したモロッコという国についてご紹介します。
目次
モロッコってどこにある?
モロッコは北アフリカに位置するイスラム圏の国です。
東にはアルジェリア、北には地中海とジブラルタル海峡を挟んでスペインがあります。
西には大西洋が広がり、南には西サハラが広がります。
モロッコは縦に長い国なので、日本のように北部と南部は同じ国に思えないほど雰囲気も気候も異なります。
モロッコの特徴とは
- 国名:モロッコ王国(Kingdom of Morocco)
- 面積:44.6万平方キロメートル(日本の約1.2倍,西サハラ除く)
- 人口:3,603万人
- 首都:ラバト
- 民族:アラブ人(65%)/ベルベル人(30%)
- 言語:アラビア語(公用語)/ベルベル語(公用語)/フランス語
- 宗教:イスラム教(国教)スンニ派がほとんど
- 通貨:モロッコ・ディルハム(MAD)
※外務省モロッコ基礎データより
モロッコの面積は日本の1.9倍!サハラ砂漠を除いても1.2倍の大きさです。
そしてモロッコは「王国」、つまり王様がいる国です。
ちなみにモロッコの国旗はこちら。
中央に描かれた星は「スレイマンの星」という国家安泰の象徴であり、緑色はイスラムの伝統色で、背景の赤色は王家の伝統色です。
「スレイマン」はイスラム教の聖書に値する「コーラン」に出てくる予言者です。
タイやインド、ネパールなどのアジア料理に比べると日本にあるモロッコ料理店は数少ないので、国旗も街ではめったに見かけませんよね。
🔳モロッコ国王
モロッコは王様がいる『王国』です。モロッコの現在の国王は、ムハンマド6世です。
ムハンマド6世は、早くに父をなくしたことで23歳の若さで国王に即位しました。
ムハンマド6世は政治の改革や社会問題の解決にも積極的に取り組むリベラルな人物です。
女性の権利向上や教育の充実、近年では経済にも力を入れていて、産業発展やインフラ整備にも取り組んでいます。
国家元首として象徴的な立場にある一方で、その活躍は国内外に大きな影響を与えています。
🔳ヨーロッパ×アラブ×アフリカが交じるユニークな文化
モロッコはジブラルタル海峡を挟んで北はスペイン、東はアルジェリア、南はモーリタニアと接しています。
そのためヨーロッパ・アラブ・アフリカが融合する独特の文化感になっています。
訪れたものはその異国情緒あふれる町々に心奪われ、これまでたくさんのアーティストがモロッコにインスピレーションを受けています。
🔳モロッコは「日が沈む国」と呼ばれている?
モロッコに行ったら絶対見るべきなのがサンセット。
湿度の関係なのか鮮明に見えるといわれるモロッコの夕陽は、息をのむ美しさです。
日本の美称で「日出ずる国」といったりしますが、モロッコはアラビア語で「マグレブ=日が没する地」と呼ばれています。
現在ではモロッコ、アルジェリア、チュニジアの3国が「マグレブ地域」とされ、「西側」を意味します。マグリブで沈みゆく美しい夕陽をながめる……。想像するだけでなんともロマンチックですよね。
🔳オリエンタルで魅力的なモロッコ雑貨
モロッコといえば、カラフルな雑貨を想像する方も多いのではないでしょうか。
有名なものだと、モロッコの革スリッパ「バブーシュ」や植物のつるで編まれたバスケットなどがあります。
アフリカらしい鮮やかな色彩にあふれていますが、模様の施しは華奢で繊細だったりします。
モロッコの国教はイスラム教で、国民のほとんどがスンニ派のイスラム教徒ですが、かつてフランス領だったこともあり、引き算を忘れない洗練された雰囲気も特徴的です。
なかにはモロッコタイルをイメージする方もいると思います。イスラム圏らしい連続的なモザイク柄は、取り入れるだけでモロッカンテイストを演出できるので人気のモチーフです。
「モロッコに行ったことがなくてもモロッコ雑貨は大好き!」
という方が多いのも納得です。
私たちが大好きなモロッコから仕入れている愛しの雑貨達はこちらから見ることができます↓
<モロッコの主要都市5選>
モロッコは同じ国でも町によって雰囲気が異なります。
モロッコにはそれぞれ異国情緒あふれる魅力的な都市がたくさんあるんです。
ここでは観光におすすめのモロッコの都市5選をご紹介します。
モロッコ旅行に行くときの参考にしてみてくださいね。
にぎやかなピンクシティ『マラケシュ』
マラケシュの壁はピンク色に塗られることから、「ピンクシティ」ともいわれています。
町全体で色を統一している光景なんて、日本ではなかなか見られないですよね。
マラケシュの町は、1985年に世界遺産に登録された旧市街(メディナ)と新市街(ギリーズ)、郊外に分かれています。
観光の目玉はなんといっても「ジャマ・エル・フナ広場」のスークです。400m四方の広場には屋台がひしめき、蛇使いなどの大道芸人が芸を披露しています。
夜市はまさにアラビアンナイトという感じで、異国の雰囲気に酔いしれてしまいます。
「スーク」とはアラビア語で「市場」を意味します。このスークを歩き回って屋台で食べ歩きしながらお気に入りの雑貨やアクセサリーを探す時間なんて、想像するだけでわくわくしませんか?
ちなみに私たちSouq Jamil(スーク・ジャミル)は「スーク」の知名度を広げることをミッションのひとつにしています。
みなさんがよく耳にする「マルシェ」という言葉はフランス語で「市場」という意味ですが、この言葉は今では誰もが知っている言葉になっていますよね。
私たちは、同じように「スーク」という言葉をたくさんの人に知ってもらえたら嬉しいと思っています。
Instagramでもモロッコ雑貨やモロッコのプチ知識などを一生懸命配信していますので、気になる方はぜひフォローしてくださいね。
モロッコの首都は『ラバト』
モロッコの首都はラバトという町です。「え、カサブランカじゃないの?」と思った方もいるのではないでしょうか。
カサブランカはモロッコ最多人口の都市で商業の中心地でもあるので、名前を聞いたことがある方も多いでしょう。
しかしモロッコの首都は「ラバト」なんです。
モロッコ中西部の大西洋に面していて、ほかの都市に比べると落ち着いた雰囲気で「庭園都市」とも呼ばれています。
城壁に囲まれた中心部は荘厳な雰囲気で、旧市街と新市街のどちらも世界遺産に登録されている珍しい都市です。
旧市街はアラブ系の町なので屋台がひしめき活気がありますが、一方でラバト市街の南側を占める新市街には、ヨーロッパの近代建築はまるでフランスにいるかのような感覚になります。
カサブランカに比べるとちいさな町ですが、2つの文化が入り混じる光景に、歴史のロマンを感じます。
話題の青い町『シャウエン』
日本人女性旅行者に絶大な人気を誇るのがこのシャウエンという町です。
マラケシュはピンクシティでしたが、相反するように町全体がブルーに塗られているのが特徴のシャウエン。
のんびりした小さな町ですが、その居心地のよさから長期滞在者も多いです。
シャウエンを訪れるベストシーズンは、新緑が映える初夏の季節といわれています。リフ山脈の中にあるので冬はとても冷え込むためでもあります。
シャウエンの町の1番高い丘の上には、ラス・エル・マ=アラビア語で「水の頭」という意味の大きな泉があります。
手織りの布や革製品などのお土産屋さんでにぎわう麓から、泉を目指して上がっていく歩き方がおすすめ。
このシャウエンの町にも歴史的逸話がたくさんありますが、それはまた別の記事でご紹介していきますね。
日頃の忙しさを忘れられる静けさを持つ青い町シャウエンを、ぜひ1度訪ねてみてください。
サハラ砂漠へのゲート『メルズーガ』
モロッコに行ったら絶対訪れたいと思う場所のひとつが、サハラ砂漠ではないでしょうか。メルズーガはモロッコの東南の端、アルジェリアとの国境に沿うように広がる砂丘のそばに位置し、「サハラのほとり」といわれます。
メルズーガは晴天率が高く、砂漠の景色を思いっきり楽しみたいという方にはおすすめ!
メルズーガへは、フェズやマラケシュなどの各観光都市から列車やチャーター車で行くことができます。
2、3日で完結するメルズーガへのプチツアーもあるので、ぜひ予定に組み込んでみてくださいね。
ただしツアー会社によっては、ライセンスを持っていなかったりいい加減だったりするところも多いので注意が必要です。
ツアー会社は、利用者の口コミやパッケージの詳細情報などをしっかりチェックしてから決めましょう。
レトロな迷宮都市『フェズ』
フェズは伝統的な手工業が今でも残る職人の町です。
なめし革の工芸品はモロッコ最大の規模で、ほかにも真鍮製品や陶磁器の工房をのぞくと職人さんが一つひとつ彫刻や絵付けをしていたりします。
なかでも革製品を実際に染めているところを見ることができる「タンネリー」地区は圧巻で、近くに広がるお土産屋さんのテラスから見下ろす形で見学できます。
ただし染料の匂いがかなりきついので、覚悟が必要です。
日本のTVで芸人さんが皮なめしの体験をしていたのを見たことがありますが、鼻にフレッシュミントをつっこんでいました……(笑)
また、フェズの旧市街(メディナ)は、世界屈指の迷路といわれるスーク(市場)も見どころのひとつで、旧市街全体が世界文化遺産に登録されています。
「一度迷い込んだら自分ひとりでは戻って来れない」と形容する人も多く、私は方向音痴なので絶対ガイドさん必須だと思っています……。
ですが治安はよく、ひとり旅でも安心といわれていますし、町全体が文化遺産という希少な都市なので、モロッコに行ったらぜひ訪れたい名所です。
ここまで、モロッコの観光都市5選をご紹介してきました。
さまざまな文化が入り乱れた異国情緒あふれるモロッコという国。マラケシュのピンクシティ、青い町シャウエン、そしてサハラ砂漠のサンドベージュ……。
魅力あふれるモロッコに、行ってみたくなった方も多いのではないでしょうか。
モロッコにはどうやって行くの?
日本からモロッコまでの直行便はありません。なのでトランジットの経由地によってフライト時間は変わってきます。
- ヨーロッパ経由(パリやアムステルダムなど):およそ18~22時間ほど
- 中東経由(ドバイやカタールなど):およそ17~20時間ほど
乗り継ぎや空港での待ち時間などは利用するエアラインや空港によって違うので、具体的な所要時間は航空会社や検索アプリなどで確認しましょう。
ヨーロッパとアフリカ間の航空券が安いため、旅費を節約したい方はヨーロッパ経由はおすすめ!
ですが荷物の預入でチャージがかかるので、お土産をたくさん買いたいという方は注意が必要です。
まとめ
今回はモロッコの概要や観光におすすめな主要都市についてご紹介しました。
今回取り上げた、観光におすすめなモロッコの主要都市はこちら
- にぎやかなピンクシティ「マラケシュ」
- 首都「ラバト」
- 青い町「シャウエン」
- サハラのほとり「メルズーガ」
- レトロな迷宮都市「フェズ」
日の没する地を意味するマグレブ地域に属するモロッコ。
隣国の文化や歴史の影響を受け、都市によってさまざまな顔色をみせてくれます。
しかしモロッコ旅行は予定通りに行かないことばかり…。時間通りにバスが来なかったり、駅の運行システムが変わったり。
あくまで予定は目安で、あとは身を任せる感覚でゆる~く楽しみましょう。